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高畑耕治
高畑耕治

2018年02月04日

万葉集の好きな歌 (巻七) 柿本人麻呂

万葉集巻第七1068、柿本人麻呂

天(あめ)の海に雲の波立ち月の舟星の林に漕ぎ隠る見ゆ

天空の海に白雲の波が立って、月の舟が、星の林の中に、今しも漕ぎ隠れて行く。
[伊藤博訳、角川ソフィア文庫]

天海丹 雲之波立 月船 星之林丹 榜隠所見
[原文 新校注萬葉集 和泉書院]

人麿の、壮大でファンタジックな美しい歌。
天 海 雲 波 月 船 星 林 象形文字、表意文字として個々の字の形に意味とイメージを宿す漢字ならではの特徴が、夜空に散りばめられて響いています。

それらを浮かべる旋律の波、「の」と「に」の浮き沈む繰り返しが
快いリズム、美しい響きを夜空に
心に宇宙に奏でています。



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    Posted by 高畑耕治 at 03:00 │エッセイ